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本会議質問

2001年2月市会 本会議代表質問

No.2

北区選出の玉本なるみです。私は日本共産党市会議員団を代表して質問いたします。

長引く不況や雇用の不安定な状況が続く中、市民の暮らしと命を守る自治体としての役割が一層高まっています。しかし、示された平成13年度予算案は公共料金・手数料の値上げに市民サービスの廃止・縮小などで、市民の暮らしと命を守るどころか、どんどんと市民を苦しめ、生きる権利さえも奪いかねません。

介護保険について

介護保険制度が順調にすすでいるとはいえない

 まず、介護保険について質問いたします。介護保険制度が開始し、十一ヶ月になります。市長は順調に進すんでいると言われてきましたが、果たしてそうでしょうか。今月4日に京都市主催で開催された介護保険シンポジウムでも幾つかの問題が指摘され、要望もだされました。中でも、1割の利用料や保険料の負担の問題は深刻です。65歳以上の1号被保険者は少ない年金から保険料を天引きされ、生活への不安を強く訴えられています。しかも今年の十月からは経過措置も終わり、保険料は2倍になります。低所得者にとって、負担の限界に来ています。京都市はすでに5段階の保険料区分がされていると言われますが、それでは不十分です。全国民主医療機関連合会の調査では、すでに、全国で保険料の減免をしている自治体が258、利用料の減免をしている自治体が410あると報告されています。住民の暮らしの実態を前に、住民の命を守る責任として、自治体としてやらざるを得ないと判断してのことでしょう。市民の命を守る責任者としての市長の認識が問われます。市長は現在の状況を前にして、介護保険制度が順調に進んでいると思っておられるのですか。お聞かせください。

 <井尻保健福祉局長>介護保険については、円滑な実施をめざし、万全を期してきた。保健・福祉・医療の関係者の尽力で、大変順調に運営できている。

 
保険料 利用料 京都市独自の減免制度を始めるべき

 減免制度の必要性は、これまでも担当者は認めて来られましたが、その対策は国に要望するにとどまっています。国に改善を求めると同時に制度の改善はもう待てない課題であることを示すためにも、京都市独自の減免制度を始めるべきではないでしょうか。

 保険料については生活保護基準以下の世帯は保険料を免除すべきです。生活保護世帯の場合は介護保険料は介護扶助として、新たに給付されています。生活扶助には手をつけてはならないことを制度としても認めているわけです。したがって、憲法でも定められている最低限の暮らしを保障する生活保護基準以下の世帯に対する保険料の免除は当然ではないでしょうか。

利用料については、制度実施前からホームヘルプサービスを利用していた低所得者に対して、利用料を3%に軽減していますが、新規の利用者にも対応すべきです。また、多くのケアマネジャーが「とにかく利用料の3%の軽減を他のサービスにも適用してほしい。」と切望しています。ケアプランを立てるときに、利用者の介護の必要性からだけではプランが立てられず、常に利用料の負担がネックとなり、利用料の高い訪問看護などは、プランにいれにくいと嘆いておられます。給付実績の推移をみても、訪問看護が極端に低いのは、訪問看護ステーションが足りないのではなく、さらには訪問看護が必要ないのではなく、利用料の高さからの手控えによるものです。在宅ケアを充実させるために、全サービスの利用料3%の減免制度実施をすべきです。いかがですか、お答え下さい。

<保健福祉局長>保険料は、制度の安定的運用のため被保険者全体に応分に負担していただくもの。5段階の保険料、1年間半額徴収、高額介護サービス費、施設の食費、訪問介護3%への軽減など低所得者の対応はしており、所得激減の減免制度もある。国の新たな法人減免対象者やそれへの公費負担の拡大についても協議する。国の責任で低所得者対策されるよう要望を続ける。

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高齢者福祉は介護保険だけで対応できない

 福祉事務所、在宅介護支援センターに必要な人員・補助を

 次に、高齢者福祉における福祉事務所と在宅介護支援センターの役割について質問いたします。高齢者福祉は介護保険だけで対応できるものではありません。介護保険はむしろ、高齢者福祉施策の一つにすぎません。私は2年前までは在宅介護支援センターの相談員として働かせていただいていました。その頃京都市は「併設施設の利用者の相談だけではだめです。地域への福祉の身近な窓口として、地域の民生委員さんや老人福祉員さんをはじめ、地域との連携を強め、潜在している福祉サービスの必要な方の掘り起こしや啓蒙活動に力を入れるように」と厳しく指導されました。しかし、現在はどうでしょうか。ほとんどの在宅介護支援センターは介護保険の膨大な事務的作業と介護認定に関わる調査、ケアプランの作成に多忙を極めています。体が続かないとやめていくケアマネジャーも出てきています。さらに、福祉事務所はどうでしょうか。市民が相談に行くと、介護サービスにかかわる相談はまず、介護認定を受けてくださいと担当にまわされ、トータルにどんな援助が必要なのかをみられる窓口がなくなっているのではないでしょうか。少なくとも、介護保険開始前までは、福祉事務所の各学区担当のケースワーカーが総合的に利用者を把握し、公平に援助がされるよう役割を果たしておられました。介護保険制度ももうすぐ1年が経過します。改めて、福祉事務所や在宅介護支援センターが公的役割を果たせるよう、必要な人員配置や補助をうつべきと考えますが、いかがでしょうか。

 
在宅介護者激励金の存続を

 次に在宅介護者激励金について質問いたします。平成13年度から、在宅介護者激励金の廃止がもりこまれていますが、廃止どころか増額が介護者の要望です。京都府は12年度であっさりと廃止しましたが、京都市はたとえ半額だけでも、これまでの京都市の負担分は継続しようと踏ん張ったのではなかったのですか。わずかでも、唯一の現金給付です。本来は介護者のリフレッシュのために使ってもいいはずですが、ほとんどがサービス利用の負担にあてたり、オムツの購入等、あてにされていたお金でもあります。京都市は一生懸命頑張っている介護者の激励をやめてしまうのですか。国の慰労金制度の対象となる方の予算はわずか440人分です。さらに、京都市のオムツなどの介護用品給付事業は介護度が4・5の方で、かつ住民税世帯非課税の方のみと限られた方へのサービスです。在宅介護者激励金8655人の代用にはなりません。在宅介護者激励金の存続をすべきです。いかがですか。お答えください。

 
<保健福祉局長>福祉事務所に長寿社会課を、支援センターに24時間の相談窓口を設け、総合的な相談に対応している。自立認定者の介護予防プラン作成の予算を確保。国の介護慰労事業に移行する。

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国民健康保険料値上げの撤回を

 
自民党議員の批判に答える

 次に国民健康保険料引き上げについて、質問いたします。

 自民党議員から、国民健康保険財政について日本共産党を名指しでのご批判がありましたので、ここで日本共産党の主張と提案を申し述べ反論をさせていただきます。

 八年前、日本一高い国保料に悲鳴をあげた市民のみなさんから、国保料の一万円の値下げをという切実な声があげられました。よせられた署名は二十五万人。有権者の四人に一人があげた声だったということを思い起こすべきです。当時の国民健康保険財政の黒字は九十億円にものぼり、必要な財源は十分あったわけで、市民の現状と願いを考えれば、日本共産党の主張はその気になれば、実行可能な現実的なものではなかったでしょうか。

 今日の国保財政悪化の原因の第一は、自民党政治による国保への国庫負担金の切り下げと医療費抑制政策であり、第二は、京都市単独の繰入金を黒字を理由に減らしつづけてきたことです。平成十一年度で加入者一人当りの繰入金を京都市と比べると、札幌が三倍、川崎で二倍の繰入をしているのです。政府と京都市によってつくられたのが今日の赤字であることは明白です。市民が医療を受ける権利を最後のところで支えるのが国民健康保険であり、命と健康を守る砦です。政府と京都市がつくりだした赤字を認めてきた自民党をはじめ与党のみなさんの責任は重大だと厳しく指摘しておきます。

国民健康保険料の引き上げは断じて行うべきではありません。なぜなら、加入者の負担はすでに限界に達しているからです。自営業者のほとんどの方が収入を大幅に減らしています。あるお店を営まれている方が、開けていると開けているだけ赤字がかさむばかりだと嘆かれていました。そして、どれだけのお店のシャッターがしまったことでしょうか。大変な就職難の折り、次の仕事はなかなか見つからず、暮らしそのものの不安と常に隣り合わせでいる方々の実態を知るべきです。

 国民健康保険の加入者は増加傾向にあります。加入者の実態は、長引く不況の中で、減収や会社のリストラ・倒産による低所得者や年金暮らしの高齢者が多いのが特徴です。さらに、加入者の65・2%の世帯が住民税非課税という状況にあり、保険料の引き上げは、あまりにも市民に冷たい仕打ちです。

 昨年からの介護保険料の徴収開始で、事実上の保険料の引き上げがあったばかりです。今回の引き上げは市民の暮らしをより圧迫し、「払えない」と苦しむ人を大幅に増やすものです。これ以上の滞納者を増やすようでは、国民皆保険制度そのものが崩れる危険にあります。加入者平均で年間4569円の引き上げとなっていますが、標準2人のモデル世帯では、総所得が年間332万円で最高限度額53万円に達します。介護保険料7万円を合わせて60万円の保険料になり、総所得の約5分の1が保険料となるわけです。この階層の値上げ幅が一番大きく、なんと7万円の値上げとなります。さらに、実際医療を受ければ、3割負担がかかり、大きく暮らしを圧迫します。

一般会計からの繰り入れの増額を

政令市比較でも低いレベルにある

 国民健康保険財政を健全化するための対策として、第1に、国の責任として、減らしてきた国庫補助金を大幅に増額することを強く要望するべきです。さらに京都府からの補助金も京都市は他の政令都市と比較しても低額であることから、京都府にも補助金の増額を求めるべきです。第2に、京都市の被保険者の低所得の状況から、保険料の負担を軽減するために、一般会計からの繰り入れを大幅に増額することが必要です。これらのことは国民健康保険運営協議会の付帯意見として、答申書にそえられている中にも明記されています。今回、一般会計からの繰り入れは31億円の増額はされましたが、京都市は他の政令都市と比べても繰り入れ金額は下から3番目と低いレベルにあります。京都市の最大限の努力を言うのであれば、保険料の引き上げににまわした17億円分をなぜ、一般会計繰り入れとして、増やせなかったのでしょうか。繰入金を増額し、保険料の引き上げをせずに、市民の命と暮らしを守ってこそ、国に対しての国庫補助の増額への要望に、緊迫感をもって強く望めるのではないでしょうか。お答えください。

 
<市長>高齢者、低所得者の加入割合が高く、財政基盤が脆弱。一般会計からの多額の繰り入れで負担軽減に努力してきたが、100億円をこえる赤字見込みで保険料を改定せざるを得ない。一般会計からの過去最高135億円の繰り入れで、17億円・6.61%の引き上げに押さえた。国に医療保険制度の抜本的改革を求める。

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保育園のプール制の堅持を

子育て支援策としてもっと責任を持て

補助金の増額を求める

 
 次に保育園のプール制について質問いたします。京都市の保育は9割近くが民間保育園によって支えられています。プール制は民間保育園の職員配置基準の改善や給与の公私格差是正を目的に発足された制度で、多様化する保育ニーズに答え、京都市の民間保育園の保育水準を充実・向上させるのに大きな役割を果たしてきました。ところが、保育現場の実態に見合って、京都市の補助金の増額がなされなかった為に、プール制の収支バランスが崩れて赤字になり運営が困難になってきています。そこで、京都市も参加しているプール制委員会からプール制の大幅な見直しが提案されています。園長給与をプール制からはずすことや常勤の保育士の1割から2割を非常勤に置き換えるという案も含まれており、保育現場では大変な事態となることが予想されます。ある保育園では2名から4名の常勤の保育士を非常勤にしなくてはならず、さらに、現在の非常勤の方を数人やめてもらわなければならないとのことでした。これまでから、障害児保育や延長保育など非常勤の保育士に担っていただいてるところが多く、保育士の労働強化や保育の内容の低下・安全性まで心配されます。ただでさえ、今、保護者の長時間労働や失業など労働実態が厳しくなる中で、保育園には保護者を支え、子どもの成長発達を保障することへの期待が高まっています。

 さらに今、保育園は就労者の子どもの保育だけでなく、地域の子育て支援にも期待されています。子育て支援ステーションに指定されていない保育園でも、地域の子育て相談や保育園の園庭開放や遊ぼう会など企画され、大変好評とのことです。「子どもをたたいてしまった」と泣きながら電話をかけてくるお母さんの話を聞いたり、地域の公園に出かけていって、交流の場を作ったら、30人集まった等、地域にとってもなくてはならない存在になっています。

 子育て支援対策としても保育園の運営に、京都市はもっと責任を持つべきです。プール制を堅持することは、保育園の園長や保護者や保育士の三者の予算要望にも掲げられ、市議会でも全会派一致で、決議が採択されています。さらに、市長の選挙公約にも掲げておられるではありませんか。プール制基準の切り下げにならないよう、補助金の増額をすべきです。未来を担う子ども達への必要なお金を渋るべきではありません。いかがですか、お答えください。

 
<高木副市長>連盟がおこなっているプール制は、保育水準の維持向上に重要な役割を果たしており、多額の財政支援をおこなっている。構造上、多額の財源を必要とし、厳しい運営。連盟が新たな状況にも対応できる運営安定化の見直しをおこなっている。市として2億円の増額で支援する。

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保育料徴収区分の見直しは、保育料の実質値上げ

見直しの撤回を

 さらに、保育料の値上げについて質問いたします。今回の徴収階層の税額区分の見直しの影響は2億円です。その分を保育料として徴収するのですから、事実上の値上げであり、特に低所得者層にとっては大変な負担となります。例えば、所得税が12万円の方で3歳未満の子どもの保育料は、9500円の値上げとなります。見直しは撤回べきです。いかがですか。

 
<保健福祉局長>国の20%の所得税恒久減税に伴う国に準じた階層区分の変更であり、値上げではない。


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児童館・学童保育所は、小学校区に一カ所設置を


 次に児童館・学童保育事業について質問いたします。京都市は中学校区に1ヶ所の児童館の建設を進めていますが、現実的に考えると、小学校区に1ヶ所の設置が必要です。小学校区に学童保育所がない地域は、働く保護者とその子どもにとって深刻な問題です。入学したばかりの1年生の児童が大きなランドセルを背負い、隣りの学区の児童館に通うのに、子どもの足で30分もかかったり、帰りは家まで1時間近くかかる子どももいます。バスを利用をしていたが、路線廃止になり、児童館に行けなくなったという方もいます。さらに、児童館・学童保育所がないことを理由に、就学前に引っ越しをしている方もおられる実態をご存じでしょうか。宇治市から引っ越しをされてきた方が当然、小学校区にあると思っていたら、なかったととても困っておられました。宇治市、長岡京市、向日市など、学童保育所が、ほぼ全小学校に設置されています。京都市も小学校区に1カ所つくるべきです。いかがですか。


<保健福祉局長>児童育成プランにもとづき120館目標に整備をすすめている。地域の実情や近隣児童館との市に留意し、整備する
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障害児の学童保育事業の充実を

障害児の学童保育対象年齢の引き上げを

 
 又、障害児の学童保育事業は、長年に渡る運動に応え、徐々に進んできました。しかし、まだ幾つかの問題を抱えています。1つは、障害児の受け入れを保障する為の介助ボランテイア派遣システムの問題です。ボランテイアの登録に地域格差があり、見つかりにくかったり、毎日のように人が代わったり、又、学生さんが多いため、試験や帰省だとかで、予定がだめになる場合も多くあります。この場合、保護者が個別で捜さなくてはならなかったり、職場を休まなければならないなど、大変苦労されています。

 本来ならば、学童保育に登録されている障害児の人数に応じて、指導員の増員がされるべきです。いれ代わりの体制でなく、系統的な指導ができると考えますがいかがでしょうか。

 2つ目の問題は、4年生以降の問題です。健常の児童であれば、4年生になるとそれぞれの行動範囲が広がり、児童館へは自由来館という形で利用することもできます。しかし、障害児の場合はそうはいきません。今の京都市の対応は、4年生になれば、一律に学童保育の対象からはずしているのが現状です。私は、この4月から4年生に進級される障害児のお母さんから、不安と強い要望の詰まったお手紙をいただきました。少しご紹介いたしますと「私の子どもは発達年齢が3歳で到底、家で留守番することはできません。まだまだ発達途上にあり、学童保育が必要な子どもです。4年生以降も楽しく学童で過ごせるようにしてください」とのことでした。現在は4年生になると、自由来館としては児童館にいけますが、保護者がボランテイアを捜し、かかる費用もすべて保護者の負担となっています。週5日来館したとして、およそその費用は1ヶ月5万円になり、精神的、経済的な負担は大変なものです。さらに、子どもにとっても3年生までは用意されていたおやつがもらえなくなり、かばんの置き場所もなくなってしまいます。保護者の方々は子ども達のために一生懸命に働いておられます。そんな保護者の皆さんや子どもに、暖かい支援の手を差し伸べる市政であってほしいと心から願います。早急に障害児の学童保育対象年齢の引き上げを行うべきと考えますがいかかですか。

 
<保健福祉局長>全市的にボランティアが不足している状況ではない。ボランティア確保に努めるとともに、保護者の協力を得て可能な限りの受け入れを図る。
 児童福祉法に「おおむね10歳未満」とあり、3年生までを対象としている。4年生以上は、一般来館で工夫して利用していただいている。

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ドメスティックバイオレンス被害者救済策の強化を

一時保護施設、シェルター設置を緊急に

 次にドメスティックバイオレンス被害者救済について質問いたします。

 今回提案された予算で、ドメスティックバイオレンスの相談窓口の予算が計上されました。しかし、週1回のみの窓口では不十分ですし、相談した後の対応が問題となります。今、夫や恋人からの暴力などドメスティックバイオレンスの被害者は急増しており、事態は深刻です。市内のある母子寮の入居者の三分の一がドメスティックバイオレンスの被害者の状況です。私は実際に被害を受けられた方のお話を聞く機会がありましたが、とにかく、京都市で、緊急に非難する場所がなく、路頭に迷い、やっとのことで神戸の施設にたどり着いたということでした。他都市にお世話にならなくてはならないなんて、情けない状況です。国会でも、「配偶者からの暴力の防止および被害者保護に関する法律案」が超党派の議員から3月中にも提出される見通しです。ドメステイックバイオレンス被害者の救済として一時保護施設・シェルターの設置は緊急に行うべきです。いかがですか。

<高木副市長>専門カウンセラーによる面接相談を計上している。一時保護については、福祉事務所と母子生活支援施設、府の婦人相談所で対応している。

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雲ヶ畑地域の産業廃棄物中間処理施設

施設内、周辺の土壌調査を

 最後に北区の鴨川上流にある雲が畑地域の産業廃棄物中間処理施設について、質問いたします。

 一昨年の5月議会で、私は上賀茂十三石山町にある産業廃棄物中間処理施設に持ち込まれる産業廃棄物の量の多さや鴨川の上流地域でのダイオキシン類の問題などを指摘し、土壌調査や対策の必要性を質問いたしました。あれから2年近くたつわけですが、依然として産業廃棄物の持ち込まれる量は多く、休みの日でももくもくと煙が上がり、住民の不安はつのっています。先日、「鴨川の源流に産廃施設はいらない市民の会」の方が、京都市に申し入れをされました。この施設の河辺の方から土壌を採取し、摂南大学に調査を依頼したところ、一般の土壌の30〜60倍の641.2ピコグラムという高濃度のダイオキシン類の結果が出たということです。さらに大学の報告にはダイオキシン類の異性体パターンは焼却パターンを示しておりこの汚染は近接している産業廃棄物処理施設に由来するものと推測されるとコメントされています。このような結果が出ている状況で、京都市としても先ずは施設内と周辺の土壌調査を徹底しておこなうべきと考えますがいかがですか。責任ある市長の答弁を求め、私の質問を終わります。

<中谷副市長>周辺を含めた立ち入り調査をしている。排ガス、下流水質の検査をおこなっており、排出基準を大幅に下回っている。周辺地域に影響はない。