青少年が健全に育つ社会環境形成に関する基本法の制定を求める意見書についての反対討論
No.5
私は日本共産党市会議員団を代表して、『青少年が健全に育つ社会環境形成に関する基本法の制定を求める』意見書について、反対討論を行います。
この法案は「青少年の健全な育成を阻害するおそれのある社会環境からの青少年の保護」を目的としていますが、青少年にとって「有害」な情報をテレビや雑誌が流したと、首相・知事が判断すれば、その事業者に対して指導・勧告・公表ができるという露骨な行政介入を許すものになっています。
一部のメディアが青少年に悪影響を与えていることは確かです。しかし、法的に規制をするのではなく、まずは国民とメディア側との対話と共同をすすめ、自主的なルールをつくることが必要です。今、メディア側でも「報道と人権」に関する委員会などを相次いで社内に設置するなど、これまでのメディアのあり方を問い直す動きが出てきています。
国や行政の果たすべきことは表現の規制をするのではなく、表現活動やメディア業界への適切な支援です。
青少年の文化や社会環境にある根本的な問題を放置して、言論や表現活動のみ法的に規制するのでは、青少年の健全な育成につながらないばかりか、青少年にとってもより息苦しい社会を招きかねないことを強く指摘し、討論と致します。