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本会議討論

20介護保険法改悪にともなう「市条例改正」についての反対討論 05年9月市会

No.9

日本共産党市会議員団は、議第211号、212号、213号に対して、大変な市民負担増大になることから反対をしております。その理由を述べ討論いたします。

 介護保険法の改悪により、この10月1日から、特別養護老人ホーム・老人保健施設、介護療養型病院やショートステイなどの食費、住居費が介護保険給付からはずされ、本人負担となります。

 今回、条例で定められるのは、公設民営の7ヶ所の特別養護老人ホームと単独ショートステイの3ヶ所、京北病院の療養介護施設とショートステイを対象とし、いわゆるホテルコストと言われる食費、住居費の額を設定するものです。国は保険料段階が第3段階以下の世帯非課税の場合、「特定入所者介護サービス費」として補足的な給付制度を設けていますが、保険料段階4以上の家族に課税者がいる場合は、利用者との契約で、国基準額を超えての設定もできるとしています。今回の対象施設は、条例の記載どおり、国基準にするということですが、他の民間施設においては、介護保険法そのものが適応され、保険料段階4以上の場合、国基準を上回る設定をするところもあります。例えば、食費1日1,380円という基準がありますが、それを2,000円近くにするという事業所もあるとのことです。そうなると、一ヶ月42,000円どころか、食費だけで、60,000円になります。

 審議の中で、京都市においては、8月の入所情報によれば、3種の施設に入所する9762人中、4374人、実に半数近い方々が値上げとなることが明らかになりました。保険料第3段階の人の場合、月1.5万円の負担増となり、年間で18万円の負担増、保険料第4段階以上の方の場合、国の基準額だけで、月2.7万円の負担増で、年額32.4万円になります。大変な負担の増大です。増税、国保料の値上げ、敬老乗車証の有料化など、市民負担増に加えた度重なるものであり、年金額を上回る負担額となる人も多く出てきます。さらに、事業所としても、「利用者に過分な負担はかけられないし、経営困難になる」と不安の声が上がっています。ある施設では月額100万円の赤字が見込まれ、年間では1,200万円にもなり、施設運営上、死活問題となるとのことでした。

 今回の介護保険法の改悪は、ホテルコストの徴収に留まらず、軽度と認定された人にたいし、家事援助など介護サービスの利用を制限することや、健康診査などの保健事業を「地域支援事業」として介護保険に組み込み、国の財政負担を減らすなど、国庫支出のいっそうの削減を目的に、負担増・給付減だけを国民に押しつける大改悪が盛り込まれています。また、法案提出前に大問題となった保険料の徴収開始年齢の引き下げも、民主党の強い要求を受けて、今後検討していく方向が強く打ちだされています。このような改悪に賛成した自民・公明・民主各党の責任は重大です。日本共産党国会議員団は昨日、厚生労働大臣に「負担増の中止を求める」緊急の申し入れを行いました。大臣は「必要な介護を受けられないということがあってはならない。実態調査はただちにやらせていただく」と回答されています。

 京都市として、各施設の料金設定の状況の実態把握は、実施すると言明されていましたが、その上での対応が重要です。利用者の負担がどれだけ大変なものなのか、又、事業所としては、運営状況は大丈夫なのかを見極め、国に対して、負担増の中止と制度の改善を求めるべきです。さらに、京都市の独自の対策も必要です。財政困難を理由に何も対策を取らないということは保険者として、許されるものではありません。改悪法は成立しましたが、具体化はこれからです。軽度者の必要な介護サービスをまもること、施設利用料の実効ある軽減措置を講じること、「地域支援事業」に十分な公費を投入して公的責任をしっかりはたすなど、改悪法によるサービス切り捨て・負担増から高齢者と住民をまもるため、力をつくすべきです。

 条例の対象施設にとどまらず、京都市民がお金がなくて、施設利用ができないということが起こらないよう、緊急に対策を講じることを強く求め、討論といたします。